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日記兼備忘録

君たちはどう生きるか(映画) 感想

宮崎駿の最新作の君たちはどう生きるかの感想。
何の情報も入れず初日に行った1回目と、自分の好きな人達の感想を聞き、かつ、小説の『君たちはどう生きるか』を読んだ後の計2回見に行った。

トータル的にはわからなさは当然ありつつもいい映画だったな〜と思う。わからないなりの面白さはちゃんとあったと思う。後、流れ的には結構わかりやすく話は進んでたのでなんとなくでふわっとした理解は出来ると思う。
2回見てなんとなく感じたのは、宮崎駿の書きたいシーンをただただ書いただけで、細かい意味とか設定は説明してないし、そもそも決めてないようにも思える。説明してないような部分は宮崎駿的にどうでもいい部分、というか気にする必要のない部分で伝える必要もないとしてるんじゃないかと思う。

1番印象に残ったのは『君たちはどう生きるか』を読んで涙を流す眞人君のシーン。挿絵的に手紙を送って仲直りした後のシーンかな?あそこなら母親からの言葉だったりで感動出来るシーンだとは思うが、それを読んでちゃんと涙を流せる眞人君に何だか感動した。
後は眞人君が自分で自分の頭に傷をつけるシーンも良かった。あのシーンは後半にも繋がってくる重要なシーンだったが、あのシーンの意味は上手く理解出来ていない気がする。眞人君をはじめ登場人物は皆「良い人」ではあるが、そういう人にも悪意は存在しているということが言いたかったのか?そしてその悪意を自覚することも大事なんだよ!みたいな?逆にペリカン然りインコのように悪意とか関係なく、悪い(と思われる)ことをせざるをも得ないかもしれないよ!みたいな?

1番不思議なのは何故そこまで鳥を登場させたのかという点。別に猿なりの類人猿で良かったんじゃない?という気もするので、やっぱり陸と空のシーンを書く上で鳥にせざるを得なかっただけなのかもしれない。

宮崎駿は現在82歳、その歳でこれを創れるのは凄い。2016年から開始して7年で完成させたらしい。75歳の段階から創り始めるパワーが本当に凄い。次回作ももう作り始めてるらしく楽しみ。何とか完成させて欲しい。頑張って!

作品としての評価では無いが、この時代にこういう映画を前情報とか一切入れずに見れたというのはめちゃくちゃ貴重な経験だったと思う。だいたいの作品は大なり小なり前情報が入ってきて、こんな感じかな?と想像してから見ることになる。そして、その想像によっては映画の評価が変わりかねないと自分は思っている。今作はそういうものを排除し、本当に「中身」だけを見ることが出来たと思う。本当に良かった!𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤 𝐲𝐨𝐮.